週明け8日午前の東京株式市場の日経平均株価は続伸した。取引時間中としては約3カ月半ぶりに節目の2万3000円台を回復し、新型コロナウイルス感染拡大による急落前の水準に迫った。午前終値は、前週末終値比212円00銭高の2万3075円73銭。米雇用統計が市場予想とは逆に改善方向を示したことや、1~3月期の国内総生産(GDP)の上方修正を好感し買いが先行した。
5日発表の5月の米雇用統計で、失業率と就業者数がいずれも予想外に堅調だった。新型コロナによる景気停滞の最悪期は既に脱したとの観測から、5日の米株式市場は大幅続伸し、東京市場でも買いが膨らんだ。8日に内閣府が発表したGDP改定値の実質年率は速報値から上方修正された。国内の景気悪化に歯止めがかかっているとの見方が広がり、投資家心理の改善につながった。