海外情勢

マトリョーシカに日本の妖怪「アマビエ」

 新型コロナウイルスの早期終息に願いを込め、ロシア人形マトリョーシカの作家、イリーナ・バトルシキナさんが、疫病退散に御利益があるとされる半人半魚の日本の妖怪「アマビエ」を描いた作品を制作した。

 モスクワ州在住のバトルシキナさんは、四季をモチーフとした淡色系の作品などで知られ、独特の繊細な作風が日本の愛好家にも高く評価されている。5月末にモスクワ市内在住の日本人女性からアマビエ作品の依頼を受け快諾した。

 日本の資料も参考に、マグネットにアマビエを描いた作品を制作した後、今月1日にマトリョーシカ第1号を完成させた。高さ12センチでマスク姿の女の子がアマビエを抱く姿を描いた。マスクをしていない女の子がアマビエと並ぶ姿も描き「感染症が流行する現在と克服後の将来をイメージした」と語った。

 バトルシキナさんは通常、週末にモスクワ市内の土産物市場「ウェルニサージュ」で作品を販売している。今後もアマビエ作品の制作を続け、自宅待機期間が終わり市場が再開すれば、2750ルーブル(約4300円)程度での販売を予定している。

 アマビエは、肥後国(現在の熊本県)に江戸時代から伝わる妖怪で、くちばしや長い髪が特徴。「疫病が流行したら私の姿を描いた絵を人に見せよ」と告げたとされる。(モスクワ 共同)

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