国内

国交省 デザイン刷新で人気低迷てこ入れ ナンバー図柄の変更容認へ

 国土交通省は「走る広告塔」として導入した地方版の図柄入り自動車ナンバープレートについて、自治体が希望すれば現行図柄の変更を認める方向で検討に入った。ゆるキャラを描いたナンバーに1万枚を超す交付申し込みがあった一方、人気が低迷している地域もあり、デザイン刷新でてこ入れを目指す。有識者委員会で議論し、来年度までに結論を出す。

 景勝地や特産品などの図柄が入ったナンバーは2018年、41地域で第1弾の交付が始まった。地元の魅力PRが目的で、デザインは各自治体が公募や住民アンケートなどで決めた。

 国交省によると、今年2月末時点で、ゆるキャラ「くまモン」を描いた「熊本」は軽自動車を含めて約1万6000件、広島カープのマスコットキャラクター「カープ坊や」をあしらった「福山」(広島県)は約1万2000件の申し込みがあった。

 一方、鳥海山と田園を背景に稲穂が揺れる「庄内」(山形)、阿波おどりをモチーフにした「徳島」など9地域は1000件以下。国交省によると、今年5月から交付を始めた第2弾の17地域でも申し込み数に差が出ている。

 図柄入りナンバーは、5万台以上の自動車登録がある地域が対象。登録台数が多いのに交付枚数が伸び悩んでいる地域もあり、国交省は「デザインが支持されていないことが一因ではないか」と分析。

 全国自動車標板協議会が昨年11月~今年1月、第1弾の41地域にある自動車販売店を訪れた人に行ったアンケートでも、図柄ナンバーにしない理由は複数回答で「図柄」(31%)がトップ。「ナンバー代」「知らなかった」が続いた。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus