国内

自治体、稽古代支給や出演番組制作 文化芸術に独自支援広がる

 新型コロナウイルスの影響で苦境に立つ文化芸術の担い手を支えようと、自治体独自の支援が広がっている。動画のインターネット配信を活用する事業が多いほか、芸妓への稽古代支給など地域文化に根差した取り組みも。ケーブルテレビの特別番組を作り、アーティストに有償で出演してもらうなど工夫を凝らす。

 金沢市は2020年度の補正予算に1000万円を計上し、稽古代24万円を芸妓38人に支給した。領収書など細かい明細は不要で、担当者は「金沢芸妓は大切な文化で観光面でも重要な存在。大変な状況でも芸を磨く助けになれば」と話す。

 ケーブルテレビで特別番組を作るのは北海道函館市。補正予算で制作費548万円を確保し、当初予算の予備費も活用して、番組に出る地元アーティストや料理人に出演料を支払う。

 劇場やホールは感染拡大防止のため、当面は満席にできない状況が続く。国は舞台や演奏会のネット配信経費の補助制度を設けたが、これに先行する形で札幌市や秋田県などは無観客公演を無料配信した際の費用を負担。大阪府や福岡市のように、ライブハウスや劇場に撮影機材の設置費や動画制作費を補助する自治体もある。

 若手芸術家支援では、愛知県が県美術館で展示する美術品の購入枠を3年間で計1億円増やすと表明。寄付金などによる基金から、最大20万円の応援金の支出も決めた。

 支援資金や財源確保に向けた工夫もある。茨城県つくば市は、事業者がクラウドファンディングで資金を集めた場合、手数料などを負担。

 神戸市は、ふるさと納税を活用し、使途を指定した寄付金を受けた場合に同額を市が上乗せする基金を設立した。文化支援も対象で久元喜造市長は「生まれ育った神戸の芸術や文化を応援したいとの声をいただいた」と、記者会見で意義を強調した。

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