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新型コロナ感染防止と任務両立 陸自、「作戦マニュアル」策定

 陸上自衛隊が新型コロナウイルスの感染を防止しつつ任務を遂行する「作戦マニュアル」を策定したことが28日、分かった。マニュアルは、感染が拡大する中、一線の実戦部隊が一人の感染者も出さずに大規模な任務を行った陸自西部方面隊のノウハウと教訓に基づく。北朝鮮が保有しているとみられる生物・化学兵器などによる攻撃をにらみ有事対応に生かすことを目的にしているのが特徴だ。

 マニュアルはCBRNE(シーバーン)対処を想定して策定した。C(化学)B(生物)R(放射性物質)N(核)E(爆発物)の英語頭文字をつなげた手段の事態で自衛隊は対応を求められ、新型コロナウイルスはBの生物に分類される。

 隊員が感染を防ぎながら任務を行うことは北朝鮮の生物兵器攻撃への対処に通じる。マニュアルは(1)感染防止(2)任務を継続できる態勢(3)感染疑い発生時の迅速な措置-が根幹をなす。

 マニュアル策定のきっかけは西部方面隊が4月8~17日の間、日出生台(ひじゅうだい)演習場(大分県)で12部隊から延べ1400人を参加させて整備を行った任務だ。緊急事態宣言が7都府県から全国に拡大され、17日には複数の部隊が集合して行う訓練を当面控えることが決まった時期だ。

 演習場整備では一部の隊員で感染の疑いが出ても任務と指揮統制を継続できるよう指揮官らを2グループに分け、別々の場所を拠点にしてテレビ会議で連絡を取り合った。宿営地域では消毒する除染所を設け、出入りを統制する警戒員を置き、衛生を専門とする隊員が感染防止の巡回指導を行った。就寝時には隊員間に間仕切りのシートもつるした。

 マニュアルはこうしたノウハウを詳述し、訓練時の防護基準と位置づけ、陸自全体で共有する。

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