海外情勢

韓国発の電子コミック注目 近年急増、世界市場で存在感

 韓国発の電子コミック「ウェブトゥーン」が日本をはじめ世界各国で人気を集めている。フルカラーで、スマートフォンで縦にスクロールして読むのが特徴。ドラマ化など多メディア展開でも世界市場に攻勢を仕掛けており、日本が優位にあった漫画産業で一躍、存在感を高めている。

 韓国政府傘下の「韓国コンテンツ振興院」が昨年発表した「漫画産業白書」によると、紙媒体の漫画は世界全体で市場が縮小傾向にあるが、電子コミックの市場規模は2013年の5億ドル(約536億2000万円)から5年で10億ドルに倍増。21年には13億ドルに達すると見込まれる「成長産業」だ。

 韓国では有料のウェブトゥーンが12年から本格的に広まり、作品数も12年の1000点から17年には7000点に急増。電子媒体で漫画を読む手法がいち早く受け入れられた。

 ただ世界の漫画産業の規模は17年現在で日本が最大の約39億ドルで、米国(10億ドル)、中国(8億ドル)がこれに続く。6位にとどまる韓国(3億ドル)では、ウェブトゥーンの運営企業などIT業界大手が海外進出にしのぎを削り、作品の質向上にもつながった。

 韓国資本のカカオジャパンが運営する「ピッコマ」は成長性を見込む日本で、16年4月にスマホ向けアプリケーションのサービスを開始。今年5月にはダウンロード数2000万を記録した。

 作品数の割合では日本の漫画が98%と圧倒的で、ウェブトゥーンを含む海外コンテンツは2%にとどまるという。だが同社広報は「日本式の漫画だけでなく、ウェブトゥーンも楽しむユーザーが40%いる」と浸透に手応えを感じている。

 ウェブトゥーン人気で、韓国の漫画産業の輸出額は近年、増加を続ける。信念を貫く若者の成功劇を描く「梨泰院クラス」は韓国でウェブトゥーンだけでなくドラマ版も大ヒットした。このドラマは米動画配信大手ネットフリックスでも配信され、日本の若者の間で高い評価を受けている。(ソウル 共同)

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