海外情勢

南米にもバッタ襲来、世界の食糧危機深刻

 アフリカ東部からインドに及ぶ一帯で大量繁殖したバッタの襲来が続き、食糧被害が深刻化している。有数の農業大国を抱える南米でも発生し、世界の食糧事情に影響が出る懸念が拡大。地球温暖化が一因だと指摘する声もあり、国連食糧農業機関(FAO)は「新型コロナウイルスと合わせ、甚大な結果となり得る」と警鐘を鳴らしている。

 FAOの担当者は「コロナの影響で航空便が激減し、殺虫剤の供給が遅れた」と説明。被害地域の大半では例年より多い降雨が見込まれ、繁殖が加速して個体数が現在の8000倍に増大するとの予測もある。1平方キロに広がる群れの場合、1日当たり約3万5000人分の作物を食い尽くすという。

 2018年にアラビア半島で発生した群れが各地へ広がった。サイクロンの多雨で繁殖環境が整い、爆発的に増えたとみられる。ケニアは過去70年で最悪の事態に発展。雨期を迎えたインド西部ラジャスタン州では5000平方キロ超の土地が被害を受け、住宅街にも侵入した。今夏、世界で約490万人が飢餓に直面する危険がある。

 小麦やトウモロコシなど穀物の一大生産地として知られるアルゼンチンには、今年5月下旬、隣国パラグアイから大群が飛来した。農産物や家畜の飼料への被害が懸念されており、群れはブラジル南部に到達する可能性もある。(東京、サンパウロ 共同)

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