海外情勢

豪が留学生受け入れ再開検討も中国との関係悪化が影

 新型コロナウイルス対策で外国人の入国を制限しているオーストラリアが、留学生の受け入れ再開を検討している。近年の留学生増加で、教育サービスが一大産業となっているためだ。ただ、留学生数約26万人でトップを占める中国との関係が悪化。元の人数に戻るかどうかは不透明だ。

 オーストラリアでは2月、中国本土からの外国人の入国を禁じ、長期休暇で帰国していた中国人留学生約10万人が同月末からの新学期に戻れなくなった。3月には原則全ての外国人の入国を禁じた。

 英語圏で治安が良く、教育レベルも高いことが評価され、2019年の留学生数は約96万人だった。留学生の授業料や生活費は教育サービスの「輸出額」として計上され、17~18年には324億豪ドル(約2兆4200億円)に達した。輸出品目としては鉄鉱石、石炭に次いで3番目の規模だ。

 モリソン首相は今年4月、ウイルスの発生源などをめぐって独立調査の必要性を主張。猛反発した中国は国民にオーストラリアへ旅行に行かないよう勧告し、留学についても慎重な判断を呼び掛けた。

 オーストラリアのバーミンガム観光相は6月、留学生ら長期滞在者への入国制限緩和を検討する意向を表明。主要8大学は、留学生が戻らなければ半年間で30億~46億豪ドルの授業料減収になるとし、呼び戻しに躍起だ。

 オーストラリア国立大など2大学は今月、アジアのハブ(拠点)空港から首都キャンベラまでチャーター便を飛ばし、留学生を受け入れる。大学側が到着後の検疫費用を支払うという。(シドニー 共同)

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