海外情勢

疑心暗鬼の習近平氏 党員に陰口禁止令

 中国の習近平指導部が共産党・政府の機関に勤める党員に対し、家族との会合を含むプライベートの時間に習総書記(国家主席)の権威を見下す“陰口”を言ったり、党・政府に批判的なウェブサイトを閲覧したりすることを禁じる内部通知を出していたことが分かった。中国筋が明らかにした。

 党は近年、習氏の思想を学ぶスマートフォンアプリの利用を促すなど9000万人を超える党員への思想統制を強化している。新型コロナウイルス対応や米国との関係悪化、香港の混乱をめぐって指導部の政権運営への不満が高まり、面従腹背や習氏と距離を置く派閥形成の動きが出ることを警戒している可能性がある。

 関係筋によると、通知は5月20日付で、党員の職務時間外の言動について20の禁止事項を列挙。党の核心としての習氏の地位を否定する発言をしたり、党幹部らを皮肉ったりしてはならないと規定。私的な場で党が決めた政策や方針に反する議論をすることを禁じた。

 家族や身近な人物の「誤った言動」を放置し、政治や思想面の教育をおろそかにしてはならないとも明記。故郷で同窓会を行い、同級生や職場仲間を集めてグループをつくることも禁じた。

 「ネットや会員制交流サイト(SNS)で党中央の方針について好き勝手に論じた文章に『いいね』を付ける」「無断でメディアの取材を受ける」「反体制的な書籍を集める」「党の方針に反対する集会やデモに参加する」といったことも禁止している。

 北京の中国人ジャーナリストは「家族との私的な会話まで制限するとは、習氏はよほど疑心暗鬼になっているのではないか」と指摘した。(北京 共同)

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