海外情勢

WHOテドロス事務局長が米長官の「買収」発言に反論

 【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は23日、ジュネーブでの記者会見で、ポンペオ米国務長官がテドロス氏が中国に買収されたと発言したとされることについて「(発言内容は)事実と異なり、受け入れられない」と訴えた。

 テドロス氏は会見で、ポンペオ氏の発言には「いかなる根拠もない」と強調。「WHOは人命を救うことだけに集中している」とした上で、「WHOはこうした発言に気を取られることはない。国際社会も(発言に)惑わされてほしくない」と述べた。

 複数の英メディアによると、ポンペオ氏は21日、訪問先のロンドンで英下院議員らと会談した際、テドロス氏が中国に「買収された」と話したという。

 トランプ米政権はこれまで、WHOを「中国寄りだ」と指摘。WHOが中国の「ディスインフォメーション(偽情報)」を広めたため新型コロナウイルスの感染を拡大させ、多くの人々が死亡したと批判している。

 国連事務総長報道官は7日、米国がWHOの脱退を6日付で正式に通知したことを明らかにした。

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