国内

事業再編向け新ファンド 産業革新投資機構立ち上げ

 産業革新投資機構(JIC、東京都千代田区)は9日、ベンチャーキャピタル(VC)子会社を同日付で設立し、この子会社を通じて事業再編を検討する企業などを投資対象とするファンドを立ち上げたと発表した。事業再編には大規模な資金が必要とされ、ファンドを民間投資の呼び水にする。

 新ファンドは「JICプライベートエクイティ」で、VC子会社のJICキャピタル(同区)が運用する。ファンドの規模は2000億円で、運用期間は10年。1社当たりの投資額は100億~400億円で、10社程度の投資を想定している。

 新ファンドとは別に、JICとJICキャピタルは2000億円規模の共同投資ファンドを別途設け、1000億円規模の大型投資案件にも対応できるようにする。また民間のファンドとも連携した協調投資も検討する。新産業の創造や、デジタル技術による変革「デジタルトランスフォーメーション(DX)」による社会課題解決を目指す企業にも投資する考え。

 JICキャピタル社長には、リクルートホールディングスで経営企画や事業戦略などを担当した池内省五氏が就いた。

 同日の東京都内での記者会見で、池内社長は「国内外の再編を通じて先端技術を企業が取り入れることで、日本の産業競争力の向上につなげていきたい」と抱負を述べた。

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