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千葉・御宿の名物土産店「シーガル」が閉店 コロナ禍が直撃

 千葉県御宿町のJR御宿駅前にある土産店「シーガル」(同町浜)が9月末で閉店する。町の名物店として約半世紀にわたり営業を続けてきたが、新型コロナウイルスには勝てず、売り上げが激減。数々の苦難を乗り越えてきた店主の内山浩さん(73)は、「先の見通しがまったく立たない。ずるずる引きずって、赤字が大きくなる前に閉店を決断した」と無念さをにじませる。(平田浩一)

 店は昭和46年7月、同町の砂丘を記念したラクダの「月の沙漠記念像」づくりなどに尽力した父親から雑貨店を引き継ぎ、内山さんが同駅前にあった倉庫の一部を借り、「おんじゅくみやげ」を掲げて開業した。当初は7、8月の2カ月間だけ店を開いた。父親に「お金をかけるな」と言われ、開業当時は6・6平方メートルの小さな店で、戸板の上に商品を置き販売した。出店は行列ができるほどの大成功を収め、52年に現在の駅前にある建物に入居。店名を「シーガル」に改名して営業を続けた。

 海水浴客でにぎわったピーク時には、約230平方メートルあった広い店内は、客がごった返し、約30人のアルバイト従業員が休むことなく仕事にあたった。内山さんによると、「お盆の3日間は毎日400万円の売り上げがあった」という。

 だが、その後はレジャーの多様化や車社会になり、JRの利用者が減るとともに、客足が遠のき売り上げが減少。町にちなんだ商品やレジャー用品のほか、オリジナル商品を売るなど他の店にはない工夫も試みたが回復には至らなかった。

 これに追い打ちをかけたのが今年に入ってからのコロナ禍だった。

 町内の各イベントは中止になり、中央・岩和田・浜の3海水浴場も感染リスクの懸念で開設されなかった。店は4、5月は緊急事態宣言を受けて休業。6月から再開したが、店内で感染防止に努めても客が入らず、6月の売り上げは前年と比べて約1割、7月は約2割、8月は閉店を知った常連客らが訪れ、約3割となったが、厳しい経営を強いられていた。

 内山さんは「東日本大震災の時にも売り上げが半減したが、コロナはそれ以上。これまでの経験では対処できない。いつまでと区切られ、元に戻れる保証があれば続けていた」と苦しい胸の内を明かす。

 閉店後は、国道128号沿いの町の中心部で経営する化粧品や本、文具などの店「ウチヤマ」2階に移転し、土産品を販売するという。

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