国内

全世界からの入国制限緩和 審査の効率化が課題に

 新型コロナウイルスに対する水際対策のうち、全世界からのビジネスや留学などの中長期滞在者を対象にした入国制限が1日、緩和された。関西国際空港でも、入国が認められた国・地域からの外国人が到着した。ただ、入国のさいに提出を求められる証明書類が多く、審査に時間がかかる場面も。感染を防ぎながら、さらに制限緩和を進めていくためには、審査の効率化も課題となる。

 1日午前8時40分ごろ、関空にオランダ・アムステルダムからの便が到着した。検疫、入国審査などを経て、約2~3時間後に外国人旅客が到着口に姿をみせた。欧州各国からの入国は今年3月に制限されたため、新規入国者は約半年ぶりとなった。

 ドイツから仕事で訪れたという電気技術者のハイネ・カミュルスさん(37)は「日本は感染が少しずつ落ち着いているようだし、入国制限緩和はいいことだ」といい、家族の病気治療に立ち会うためにオランダから来日した医師、フルセボス・ヘンドリック・ヤンさん(81)は「日本は握手が少なく、社会的距離も保たれているので安心」と語った。

 一方、アムステルダムから帰国した日本人男性(77)は「検疫所での検査はすぐに結果が出たが、外国人客は入国審査でかなり時間がかかっている様子だった」と話していた。

 この日から入国が認められたのは、ビジネス上必要な人材や留学生、家族が日本にいるなどの外国人。PCR検査証明書の提出や受け入れ側の企業や団体の誓約書提出などを条件にしており、その審査に時間を必要としているという。

 関空での入国審査を担当する大阪出入国在留管理局関西空港支局の担当者は「確認事項が多く、一度に多くの入国者があると審査が滞る。できるところは簡素化したい」と話していた。

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