東京証券取引所で１日にシステム障害が発生し終日売買停止した問題に絡み、親会社の日本取引所グループ（ＪＰＸ）の清田瞭（あきら）最高経営責任者（ＣＥＯ）は５日、「投資家や市場参加者に多大なご迷惑をかけた」と陳謝した。この日、オンラインで開かれた全国証券大会の当初予定を変更して、清田氏が謝罪する時間を設けた。
清田氏はシステム障害の根本的な原因究明や再発防止策の検討を進めていることを説明した上で、「市場の安全性が最も大事だ」と述べ、安全・安心な市場運営に努める考えを強調した。
大会では、麻生太郎金融担当相もビデオメッセージによる来賓あいさつの中で、「国際金融ハブとしての日本の資本市場の信頼確保のためにも徹底した原因究明再発防止が大事だ」と述べ、ＪＰＸに対し、危機管理能力の向上を求めた。