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「市民目線で説明を」「万博・IRは」大阪都構想の住民投票に有権者の思い

 再編か存続か。5年ぶりの選択に、有権者が熱い視線を注いでいる。12日に告示された大阪市を廃止・再編する「大阪都構想」の住民投票。11月1日の投開票で賛成多数となれば、新たに4つの特別区「淀川区」「北区」「中央区」「天王寺区」が誕生する。各区に住む人に、思いを聞いた。

 現在の此花区など市北西部5区を統合する「淀川区」。府市が誘致を目指す統合型リゾート施設(IR)の予定地で、2025年大阪・関西万博の開催地でもある人工島・夢(ゆめ)洲(しま)などがある。「IRや万博で閉塞(へいそく)感を打開してほしい」。此花区の男性会社員(35)は地元の将来像に期待を寄せる一方、「都構想が破綻すれば計画はどうなるのか。影響の有無や大きさも議論してほしい」と求める。

 北、都島、福島区など現在の7区を統合する「北区」は西日本最大のターミナル・大阪駅などを抱える。都島区のパート女性(49)は「賛成、反対いずれの主張も暮らしへの具体的な影響がイメージしにくく、投票先を決めかねている」とこぼす。「東京のような大都市になるとか、大阪市がなくなるといった論争より、市民の立場で分かりやすく説明してほしい」と注文する。

 大阪城やミナミエリアなど、複数の観光スポットを抱える「中央区」。現在の中央、西、西成区などが統合される。西成区の主婦(68)は「コロナ禍の住民投票に不安もあるが、住民の意見をしっかり反映させるために必要だと思う」。中央区で和菓子屋を経営する香川始さん(71)=浪速区=は「効率よい行政のためには都構想は必要だと思う」と話した。

 新しい「天王寺区」は、現在の天王寺、生野区など市南東部の5区で構成する。複合ビル「あべのベルタ」(阿倍野区)の商店主らでつくる商店街振興組合理事長の西浦光洋さん(63)=平野区=は「(都構想の)メリットはよく伝わるが、デメリットが伝わってこない。デメリットも分かりやすく整理してもらってから(賛否を)考えたい」と話す。その上で「都構想の議論を機に、ハルカス周辺のにぎわいだけでなく、多様なライフスタイルで落ち着いて暮らせる街を作り出してほしい」と語った。

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