国内

臨時国会召集、首相が所信表明演説 2050年まで「温室ガスゼロ」

 第203臨時国会が26日召集され、菅義偉(すが・よしひで)首相は同日午後の衆院本会議で就任後初めての所信表明演説を行った。首相は「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と宣言し、産業構造や経済社会の変革を促すことで成長戦略の柱に据える考えだ。野党側は日本学術会議の会員人事をめぐり政権批判を展開する構え。会期は12月5日までの41日間。

 首相は26日午前、官邸で記者団に「新型コロナウイルスワクチン接種のための法律、災害の被災者支援の法律があるので、丁寧に説明させていただき、速やかに成立できるように取り組んでいきたい」と語った。

 首相は演説冒頭で新型コロナウイルス対策を取り上げ、「爆発的な感染は防ぎ、国民の命と健康を守り抜く」と強調。1日20万件の検査能力確保、経済・社会活動の再開と感染対策の両立を目指す姿勢を示す。

 首相はまた「私が目指す社会像は、『自助・共助・公助』そして『絆』だ」と説明。これに向け行政の縦割り、既得権益、あしき前例主義を打破するとし、「規制改革を全力で進める」と訴える。

 外交・安全保障では日米同盟を基軸とし、「自由で開かれたインド太平洋の実現を目指します」と強調。中国には「主張すべき点はしっかり主張しながら、共通の諸課題について連携していく」とする。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と条件を付けずに向き合うとの立場を示す。

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