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中国外相、日本漁船の尖閣航行中止要求 首相は香港情勢に懸念表明

 菅義偉(すが・よしひで)首相は25日、来日中の中国の王毅国務委員兼外相と官邸で会談し、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む東シナ海の海洋安全保障について協議した。王氏は会談後、記者団に、尖閣諸島周辺で操業している日本漁船を念頭に「偽装漁船が繰り返し敏感な海域に入っている。このような船舶を入れないようにするのはとても大事だ」と述べた。

 会談で王氏は「良好な関係を構築し、感染症対策と経済回復という2つの面において協力していく用意がある」との習近平国家主席のメッセージを首相に伝えた。首相は「両国の安定した関係が日中両国のみならず、地域、国際社会にとっても重要であり、ともに責任を果たしていきたい」と応じた。

 首相はまた、6月に国家安全維持法が制定された香港情勢について懸念を表明。北朝鮮による拉致問題の解決に向け、中国の協力も求めた。

 これに先立ち、王氏は加藤勝信官房長官や自民党の二階俊博幹事長らとも会談した。加藤氏は会談後の記者会見で「尖閣諸島周辺海域における中国側公船の活動について懸念を伝え、中国の前向きな対応を求めた」と説明した。

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