経済産業省は10日、自動車産業の政策に関する有識者会議を開いた。自動車メーカーの役員や学識経験者らがオンライン方式で参加し、車の電動化を推進する取り組みなどを議論した。政府は「脱炭素社会」の実現を目指して2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする方針を打ち出したが、有識者会議の議論を踏まえて、温室効果ガス排出量削減の実行計画を年末までにまとめる。
菅義偉首相は10月、50年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにすると表明。実現のために経産省は、30年代半ばに国内で販売する新車からガソリン車をなくし、全てを電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などの電動車にする目標の設定を検討している。
有識者からは「年限を明確化することが、企業の予見可能性という意味でも重要だ」「電動車の普及には消費者目線が大事だ」との意見が出た。ただ、「脱ガソリン車」の時期などは議題に上らなかったという。
経産省は、電動車について、EVや日本が強みを持つHVのほか、家庭用電源で充電できるプラグインハイブリッド車(PHV)、水素で走る燃料電池車(FCV)を想定している。
中国や欧米では、ガソリン車の販売を将来的に規制する動きが顕在化している。日本政府も海外の動きをにらみつつ、環境配慮の姿勢をより鮮明にする。