国内

健康意識の高い集団に価値提供 ネオファースト生命保険社長に聞く

ネオファースト生命保険社長 徳岡 裕士さん(57)

 --新型コロナウイルスの感染拡大は主要販路である来店型ショップでの販売にどんな影響を与えたか

 「緊急事態宣言の影響で営業を一時停止した店舗もあり、4~5月の新契約は激減したが、8月以降は前年並みで推移している。新型コロナで自分の健康について考える人が増えたのか、ショップで保険を見直すお客さまが増えている。4~11月の実績は前年同期と比べ6~7%伸長した」

 --顧客を呼び寄せる原動力は

 「顧客のニーズを先取りするため、当社は『“あったらいいな”をいちばんに』をミッションに掲げ、グループ中核の第一生命保険の2~3倍のスピード感で新商品を出している。来店型ショップは比較的新しい業態だが、今後の成長は鈍化する可能性がある。持続的成長のため新たなマーケットを開拓しないといけない」

 --今後の成長戦略は

 「技術の進展により、個人の病気の確率も分かる時代になってきた。今後はそれに備える行動が生まれる時代になると思う。保険商品を提供するだけでなく、顧客体験にしっかりフォーカスを当て、パッケージ型の価値提供を目指したい。たとえば健康経営に熱心な企業の従業員や健康増進に関心の高い人が集まるスポーツジムの利用者など、集団に向けた価値提供も考えたい」

 --第一生命グループの中で、どんな役割を果たしていくのか

 「第一生命は多くの営業職員を抱える巨漢企業だ。当社は代理店や通信販売など、営業職員以外の販路を拡充する先遣隊として機動力をいかしたい。互いに商品を供給し合うなど、ビジネスチャンスをトスアップし続ける関係を深めたい。相乗効果を高めるため、グループ内で活発に議論している」

 とくおか・ゆうじ 東北大経卒。1986年第一生命保険入社。2014年から損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生命保険(現ネオファースト生命保険)社長、17年から第一生命ホールディングス常務執行役員兼任。兵庫県出身。

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