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インドネシア 人口動態に応じた多様な商機

 東南アジア最大となる2億7000万の人口を誇るインドネシアには、さまざまなビジネスチャンスが眠っている。国連の推計では、インドネシアの人口は今後も増加を続け、2050年には3億3000万人に上る見込みである。巨大な消費市場としての魅力は引き続き大きい。

 14歳以下の若年人口は25年まで増加が続くとみられる。教育への関心が高まっていることもあり、富裕層の中でも、層の厚い若年層を対象にした教育ビジネスが注目を集めている。インドネシアでは、良質な小学校への入学に際し就学前教育が重視されることもあり、幼児教育施設に求められる教育水準が上昇している。日本企業もインドネシアにおける幼児教育ビジネスの可能性に期待しており、現地の富裕層を対象にした保育園を開設する事例もみられる。

 若年人口の多さは、将来的な生産年齢人口の厚みを意味する。消費活動の担い手が豊富であれば、さらなる需要創造や経済成長が期待できる。

 一方で、00年に4.7%であった65歳以上の高齢人口比率は徐々に上昇しており、50年にかけて15.9%まで拡大する予測だ。背景には、女性の社会進出などに伴う出生率低下や、医療の発達による長寿命化がある。そうした中、将来の高齢化を見据え富裕層向け老人ホームの運営に参画するなど、介護需要を取り込もうとインドネシア市場に参入する日本企業も現れている。

 若年人口の多い今を商機と見るか、厚い生産年齢人口を取り込むか、長期的な視点から高齢者層に魅力的なサービスを提供するか、選択肢は多岐にわたる。人口動態に応じたビジネスチャンスを生かすことができれば、インドネシア市場の可能性は大きい。(日本政策投資銀行産業調査部 伊藤誠悟)(編集協力=日本政策投資銀行)

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