菅首相記者会見詳報

(3)ビジネス往来中止「五輪意識して判断遅れたのではない」

=(2)から続く

--ビジネス関係者らの往来中止について、首相は継続にこだわったとの見方もある。方針転換の理由は。緊急事態宣言を最初に発出した段階でこうした措置を取るべきではなかったか。東京五輪・パラリンピック開催を意識して判断が遅れたとの指摘もある。

 首相「まず東京オリンピック、パラリンピックを意識して判断が遅れたということはありません。実はこれまでも水際からの感染拡大防止に、政府としては万全を講じてきました。先ほど申し上げましたけども、ビジネストラック、(中長期滞在者の)レジデンストラックの相手国からの入国者に変異株の感染が確認された事例はなかったんです。しかし、現在の国内の深刻な感染状況に加えて、最近では英国からの帰国者によるクラスター(感染者集団)で変異株が確認された事例、また、直近ではブラジルからの帰国者に新たな変異株が確認された事例。こうしたことが相次ぎました。国民の皆さんの不安がさらに高まっている現状というものを重く私は受け止めました。国民の皆さんの命と暮らしを守る。あらゆる手段を講じて予防的にリスクをこれ取り除く。こうした観点から、今回、緊急事態宣言に合わせて、発令されている間一時停止をする。このように判断をいたしました」

--もっと早く発出すべきということはどうか

 首相「今私申し上げた通り、まず、ビジネストラック、レジデンストラックの相手国からの変異株というのは今までなかった。しかしここにきて、イギリスからこのクラスターによる変異株が発見されて、またブラジルからの帰国者で、そうした変異株が発見されました。そうしたことによって国民の皆さんの不安が大きくなったっていうことも事実だというふうに思います。そうしたことを踏まえた上で判断をしたとそういうことであります」

--国民の自粛疲れや慣れにはどう取り組むか

 「まず、昨年の春と夏に続き、3回目の感染拡大であって、確かに国民の皆さんには、慣れや疲れがあるというふうに思っています。しかし今回は、諸外国を含めて、大都市圏を中心に過去最高水準の感染拡大が続いております。まさに大きな波が来ている。何としてもこの感染拡大を減少方向に持っていかなきゃならない。そうしたことを国民の皆さんに強く訴えると同時に、引き続き、この飲食店の時間短縮を始めとする今回の4つの対策。こうしたものをしっかり実施して、国民の皆さんにもご協力をいただく中で感染を減少させていきたい。このように思っております」

 政府分科会・尾身茂会長「私は今の国民の自粛疲れということで、去年ぐらいからなかなか協力が得られなかったですよね。いろんな。これには私はいくつかの理由があると思います。1つはウイルスの特徴で、感染しても比較的に無症状あるいは軽症の人が多いということが4月に比べてわかったということ。それから当然、長い間もう自粛してますから、人間的にそういう『辟易(へきえき)感』というのがあった。それから今はもう緊急事態宣言を出したことでなくなりましたけども、一時は国と自治体の一体感、必ずしもなかったと思います。しかし、これで私は今、国民の行動変容という意味では、いろんなことが大事ですけど、私どもは今最もやるべきことは、昼夜を問わず、外出をなるべく控えることだと思います」

--感染症法の改正で(入院を拒んだ感染者に)罰則を科す話が出ているが、賛否がある。保健所の調査への回答拒否や虚偽回答などの具体的な数字を示してほしい。

 首相「まず、感染の拡大防止を図るために、新規陽性者の過去の行動を調査して、濃厚接触者の特定をして対策を講じることが極めて重要なことであります。一方で、現場からは調査に協力をいただけないケースがあり、感染者が増えるに従ってそうしたケースがどんどん増えてきている。そういうふうに報告を受けています。こうした調査がより実効性を上げることができるように感染症法の改正を検討しており、協力をいただけるような、そういう体制をとることが大事だというふう思っています。いずれにしろ、どのぐらい協力をいただけないケースがあったのか。そうしたことも私、具体的には承知しておりませんが、そうした事例がたくさんあったということを報告を受けていますので、そうしたことの事例、実例について、やはり申し上げる必要があるというふうに思っています」

=(4)に続く

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