【北京=三塚聖平】日系自動車大手4社の中国市場における1月の新車販売台数が5日、出そろった。新型コロナウイルスの打撃を受けた前年1月の反動などから、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車の3社がプラスだった。世界的な半導体不足による影響は限定的だった。
トヨタは、前年同月比30・4%増の18万9500台で、10カ月連続で前年実績を上回った。2月の春節(旧正月)を前に販売が伸びたという。ホンダはハイブリッド車(HV)などの好調で4・8%増の15万7457台で7カ月連続のプラスとなった。
日産は23・8%増の14万6245台で5カ月連続のプラス。景気回復を受けて需要が伸びている小型商用車は50%増だった。一方、マツダは1・6%減の2万634台で、4カ月連続のマイナスとなった。
世界的に自動車向け半導体が不足して各国の自動車メーカーが減産に追い込まれているが、中国の日系メーカーには大きな影響は出ていないという。ホンダは、半導体の在庫状況を見て生産する車種を入れ替えるなどして生産量を維持している。
中国自動車工業協会によると、2020年の新車販売台数は前年比1・9%減の2531万1千台だった。新型コロナの直撃の影響が響いて3年連続の前年実績割れに終わっている。中国メディアによると、同協会は21年の販売台数は4%増の2630万台になると見込んでいる。