海外情勢

WHO、中国・武漢の研究所からの新型コロナ漏洩「可能性は非常に小さい」

 【北京=三塚聖平】中国湖北省武漢市で新型コロナウイルスの起源解明を目指す世界保健機関(WHO)の国際調査団は9日、現地での活動を終えるのに際して記者会見し、武漢の研究所からウイルスが流出した可能性は非常に低いとの見方を示した。一方で、流行初期に多数の感染者が確認された華南海鮮卸売市場へのウイルスの流入経緯など、起源について明確な結論を下せなかった。

 調査団を率いたWHO側の専門家は「実験室の事故でウイルス流出が引き起こされた可能性は極めて低い」と述べた。トランプ米前政権が指摘した中国科学院武漢ウイルス研究所からの漏洩否定から流出したとの疑惑を否定した。ただ、調査ではウイルスの宿主となった動物を特定できないなど、起源解明に必要な手掛かりを入手できなかった可能性がある。

 また、WHOの専門家は「輸入食品などについてさらに研究する」と表明した。中国側には輸入食品を通じてウイルスが流入したという指摘があるが、そうした見方を完全に否定はしなかった形だ。

 会見には、中国側から参加した国家衛生健康委員会幹部も出席。司会役を務めた同委報道官は調査が順調に進んだと強調した。

 調査団は、日本の前田健・国立感染症研究所獣医科学部長ら各国の専門家ら約10人で構成。1月14日に武漢に到着し、2週間の隔離期間後に活動を本格化。華南海鮮卸売市場や中国科学院武漢ウイルス研究所などで立ち入り調査を行った。

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