経済産業省と国土交通省は8日、2050年の脱炭素社会実現を目指した自動車・蓄電池分野の実行計画策定に向け、自動車政策に関する初の検討会を開き、自治体や関係企業から意見の聞き取りを行った。「カーボンニュートラル」実現に向けた具体策「グリーン成長戦略」では、遅くとも30年代半ばまでに、乗用車の新車販売で電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)など電動車の比率を100%にすることを盛り込んでおり、具体策を深める。
初回のこの日は、長野県や横浜市など、地方自治体における電動車導入目標やインフラ整備動向などが報告された。また、関係業界の取り組みが紹介された。
電動車をめぐっては、海外ではガソリン車からEVへの移行が加速する一方、日本は国内メーカーが強みを持つHVの普及率が高く、EVへの移行は遅れている。
世界の「脱化石燃料」の流れの中で議論が本格化している炭素税などカーボンプライシング(CP)の導入については、多くの化石燃料に依存する電力を使うEVと、燃費の良いHVのどちらが環境負荷が少ないか、炭素税額から消費者が判断できるため、推進すべきだとの意見もある。
一方、公共交通機関のバスやトラックなどの運送事業を所管する国交省は「利用者の動向や経営環境など実態を踏まえて検討する必要がある」(担当者)と、炭素税などの性急な導入には慎重な構えだ。
検討会は今夏まで関係者からの聞き取りを行い、政策に反映させていく。