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「地域限定」で経済回復に活路 宿泊や飲食を支援、浜松市など

 新型コロナウイルスの影響が長期化する中、静岡県内の自治体では、「地域限定」で宿泊施設や飲食店を支援する、独自の誘客策に乗り出した。県内の新規感染者数は落ち着きをみせている状況を踏まえ、宿泊や外食の需要をまずは地域住民によって掘り起こし、冷え込む地域経済の回復を図る。

 浜松市が8日始めたのは飲食店支援策「1億円キャッシュバックキャンペーン」(28日まで)。感染症対策を講じているとして市が認証した市内の飲食店での食事代を対象に、毎日抽選で200組、全額(上限5万円)を還元する。応募は浜松市民限定だが、4人以下の会食で市民が1人でもいれば可能。応募カードと、レシートや領収書をそろえてオンラインなどで応募し、当選すれば指定した口座に振り込まれる仕組みだ。

 誘客策に参加するJR浜松駅近くの居酒屋「宿下吉庵」では早速、来店客に応募カードを配布。杉山泰基副店長は「認証された飲食店であれば、来店しても大丈夫だと思ってもらって、今後につなげたい」と強調する。

 同じく8日から始まった同市による宿泊施設の料金割引事業も、対象施設は市内のホテルや旅館で、利用も市民限定。1人1泊5千円を割り引く。2万人分まで準備している。

 伊東市では、市内の宿泊施設支援のため宿泊料を補助する「サクラサク GO!ITOキャンペーン」の予約を4日始めたところ、用意した3500人分がわずか1日半で完売する人気となった。キャンペーンは8日始動し、県民を対象に、宿泊料金大人1泊5千円を割り引くもの。政府の緊急事態宣言に伴って観光需要喚起策「Go To トラベル」が停止されている影響で、首都圏などからの観光客が見込めず、宿泊業界が苦境にあるためだ。

 市によると、予約枠の追加は予定していないが、一方で県が8日、県内の宿泊施設を利用する県民に1人1泊最大5千円を割り引く宿泊促進事業を再開(4月28日宿泊分まで対象)。こちらは「5万泊分」と枠が多いため、伊東観光協会は「今後は県の促進事業を利用してほしい」と集客効果に期待する。

 清水港(静岡市清水区)と土肥港(伊豆市)を結ぶ駿河湾フェリーでは、コロナ禍で3度目となる運賃半額事業が10日からスタート。県民が、県内の宿泊施設を利用するか、県内の観光スポットなど2カ所以上に立ち寄るかすれば対象になる。乗船客増とともに、県などが展開する誘客策との相乗効果も見込む。

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