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日銀、マイナス金利の副作用抑制 資産買い入れの柔軟化

 日本銀行は18、19日に金融政策決定会合を開き、大規模な金融緩和の「点検」結果を公表する。追加緩和でマイナス金利の幅を拡大する場合に備え、金融機関への副作用対策を講じる。金融市場の安定などのため購入している上場投資信託(ETF)は、原則、年6兆円とする購入めどの撤廃も視野に、資産の柔軟な買い入れにつなげる。新型コロナウイルスの感染拡大による金融緩和のさらなる長期化を念頭に、より持続性のある策を取り入れる。

 日銀に先立ち、米連邦準備制度理事会(FRB)は16~17日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、長期金利の上昇をめぐる対応などを議論する見通し。欧州中央銀行(ECB)は11日、理事会を開き長期金利の上昇基調を受け、国債買い入れのペースを引き上げる方針を決定している。

 こうした中、日銀は長短期の金利操作を柱とする大規模な金融緩和の枠組みを維持し、2%の物価上昇率目標も変えない見通しだ。だが、新型コロナの影響もあり2%の物価目標はさらに遠のいている。このため、今後は追加緩和が必要な局面も予想され、金融政策を点検することを昨年12月に表明していた。

 「長短金利の引き下げは重要な選択肢の一つだ」。日銀の雨宮正佳副総裁は今月8日に行った講演でこう強調した。現在は、民間銀行が日銀に預ける当座預金の一部にマイナス金利(手数料)を課し、金融機関の収益に悪影響を及ぼしている。このため、日銀は追加緩和でマイナス金利幅を拡大した際、金融機関に課すマイナス金利の適用範囲を狭めるといった副作用の抑制策を検討する。

 また、日経平均株価が2月、約30年半ぶりに3万円の大台を突破するなど株価が高水準にあるなか、株式などを組み合わせた金融商品であるETFの買い入れ方法も見直す。

 ETFの買い入れ枠は原則として年6兆円、最大で12兆円だが、株価が上昇局面では購入を見送り、急落した際には大量に買い入れることで、機動的な政策運営を目指す。日銀の若田部昌澄副総裁は2月3日、「いかに効果的な金融緩和を機動的に行うかが議論の焦点だ」と述べ、点検の意義を強調した。

 一方、金融緩和の一環で0%程度に誘導している長期金利の変動幅は、現在の上下0・2%程度を維持する公算が大きい。一時は変動幅を広げるとの観測も浮上したが、黒田東彦(はるひこ)総裁は今月5日の衆院財務金融委員会で、「拡大する必要があるとは考えていない」と述べた。

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