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ダイキン、家庭用エアコンの国内販売台数17年ぶり首位へ

 ダイキン工業が令和2年度に家庭用エアコンの国内販売台数で約19%のシェアを獲得し、パナソニックを抜いて17年ぶりに首位を奪還する見通しとなったことが13日、関係者への取材で分かった。新型コロナウイルス感染拡大後、「業界唯一」という換気機能をアピールし販売を拡大した。空調機器メーカーで売上高世界首位のダイキンだが、国内の家庭用ではパナソニックの後(こう)塵(じん)を拝していた。

 ダイキンは平成11年に発売した家庭用エアコン「うるるとさらら」シリーズに室外機を使って換気しながら室温調整する機能を搭載した。一般的なエアコンは、空気ではなく熱だけを排出したり取り入れたりする室外機を使っている。新型コロナ禍で室内の換気対策が注目され始めた昨夏以降、うるさらシリーズの売り上げが伸びた。

 秋には同機能付きの商品群を拡充、国内首位が確実とされるシェア18・9%を目標に掲げた。関係者によると、ダイキンの集計では令和2年度は19%程度に到達したという。平成15年度に首位となったものの、翌年度には陥落していた。

 昨年の国内のエアコン市場は、景気対策として1人当たり10万円を支給する特別定額給付金などの追い風を受けた。日本冷凍空調工業会によると、家庭用エアコンの国内出荷は前年比0・5%増の986万9千台と、過去10年で最多となった。

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