【ニューヨーク=平田雄介】米中西部ミネソタ州ブルックリンセンター市で11日、逮捕状の出ていた黒人の男が警察の取り締まり中に射殺された事件で、発砲した白人女性の警官と上司の市警本部長が13日、辞職した。12日夜には外出禁止令が出る中、数百人が市警本部前で抗議し、一部が暴徒化して商店を襲った。市警は約40人を拘束した。
米メディアによると、発砲した女性警官は辞職届に「私が辞めることが地域社会と市警、同僚にとって最善の利益だ」と記した。市警によると、女性警官は男を制止しようとしてスタンガンの一種「テーザー銃」を使おうとしたところ誤って拳銃を発砲した。
検察は早ければ14日にも立件の可否を判断する。
市警本部長は12日の会見で事件は「偶発的だった」と説明し、遺族が非難していた。
一方、死亡した男に出ていた逮捕状の容疑は加重強盗だったことが判明。2019年に女性に銃を向けて首を絞めた上、現金820ドル(約8万9000円)を奪おうとしたとされる。