海外情勢

米国で小分けケチャップ不足 宅配など使用増加で生産追いつかず

 【ワシントン=住井亨介】新型コロナウイルスの感染防止のため飲食業界が宅配や持ち帰りサービスに力を入れる中、米国では1回使用分の入った小分けケチャップパックが不足する事態が生じ、飲食店が悲鳴を上げている。

 飲食店は当局の指導を受けて店内飲食を制限する一方で、宅配や持ち帰りサービスは増加。小分けパックの需要が高まっている。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)によると、ケチャップの販売額は前年比で15%増えた。小分けパックの値段は昨年1月に比べ13%上昇しており、インターネットオークションなどで高値で取引されている。

 店内飲食が次第に解禁されつつあるが、衛生面での配慮から店内でも小分けパックの需要は上昇している。不足に悩む飲食店はボトル入りケチャップを使い回すのではなく、小分け容器に移し替えて客に提供するなど対策を強いられているという。

 同紙によると、米国でシェア約7割を占める米食品大手、クラフト・ハインツは今月、小分けパックの新たな生産ラインをスタート。生産を25%増の年間120億個以上に引き上げる計画だが、需要に追いつくにはなお時間がかかるとみられている。

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