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経団連会長に住友化学・十倉氏 中西氏任期途中で辞任、治療に専念

 経団連は10日、中西宏明会長(75)が、リンパ腫の再々発の治療に専念するため、会長職を継続できないとして任期途中で退任すると発表した。後任の会長として住友化学会長の十倉雅和氏(70)を理事会で決定し、6月1日の通常総会で交代する。

 東京都内で10日会見した十倉氏は、「中西会長と問題意識は全く一緒。サステナブル(持続可能な)資本主義実現に向け、中西路線を踏襲し、社会全体から支持される経団連を目指していく」と語った。

 久保田政一事務総長によると、4月中旬に中西氏から健康上の理由で辞任の申し出があった。その後、中西氏が十倉氏を指名。このほど十倉氏が受諾した。

 会長任期は2期4年。任期途中での退任は、2002年に、旧経団連と日本経営者団体連盟(日経連)が統合した現体制では初めて。旧経団連時代には、1990年に斎藤英四郎氏の任期半ばでの退任があったが、病気を理由にした退任はこれまでなかった。

【プロフィル】十倉雅和

 とくら・まさかず 東大経卒。1974年、住友化学工業(現・住友化学)入社。2011年社長、19年4月から会長。経団連では15年から4年間、副会長を務め、現在は会長の諮問機関である審議員会の副議長。兵庫県出身。

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