海外情勢

米油送管サイバー攻撃、発信元の露に対抗措置 バイデン大統領が表明

 【ワシントン=塩原永久】バイデン米大統領は13日、サイバー攻撃を受けた米石油パイプライン(油送管)の復旧を受けて演説した。ロシアから攻撃したハッカー集団の「活動を妨害するための措置を進める」と明言し、対抗措置を検討する考えを示した。ロシア政府に対処を求めたことも明らかにした。6月にも行うロシアのプーチン大統領との米露首脳会談で、この問題を提起する見通しだ。

 米最大級の石油供給網を運営するコロニアルパイプラインは12日、操業再開を表明した。これを受けてバイデン氏は13日、「今朝から送られ始めた」と述べた。

 米東部や南部で給油所にガソリンの買いだめに走る人が続出している。バイデン氏は近く完全復旧すると指摘し、冷静な対応を促した。

 「ランサムウエア」と呼ばれるコンピューターウイルスの一種を、パイプラインの運営システムに送り込んだハッカー集団「ダークサイド」は、ロシアや旧ソ連圏が主な拠点とみられる。

 バイデン氏は、今回のサイバー攻撃にロシア政府が関与している証拠はないと指摘する一方、米政府がロシア政府に対し、取り締まり管轄権のある国が「断固とした対処」をとるべきだと伝えたと述べた。

 バイデン氏はさらに、ハッカーの活動を阻害する措置を検討すると言及した。

 措置の詳細な中身には踏み込まなかったが、米当局は訴追に向けた捜査を進める見通し。また米司法省は、ランサムウエア関連チームを発足させた。

 インフラ施設や政府機関へのサイバー攻撃が活発化しており、バイデン氏は12日、サイバーセキュリティー対策を強化する大統領令に署名した。外国の政府と連携した国際的な取り組みにも意欲を示している。

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