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中国念頭 経済安保議論の場を自民議連が提言へ

 自民党の「ルール形成戦略議員連盟」(会長・甘利明税調会長)の経済安全保障に関する提言案の概要が19日、判明した。経済面でも覇権主義的な動きを強める中国を念頭に、経済安保戦略の課題を議論するために国家安全保障局(NSS)など関係省庁や経済団体、学術界が一体となった協議会の設置を求めた。協議会では、国内企業の情報流出防止や中国に依存しすぎないサプライチェーン(供給網)の構築などを議論する。

 中国では国家情報法に基づき、組織や個人に政府の諜報活動への協力を義務付けている。中国側と取引する日本企業にとっても、機密情報が流出する懸念など、経済安保の対応は避けて通れない課題だ。最近では無料通信アプリ、LINE(ライン)利用者の個人情報が、中国の関連会社の技術者から閲覧可能な状態だった問題が発覚し、情報流出への懸念が高まった。

 提言案では、中国が外交ツールや覇権の武器として、「エコノミック・ステートクラフト」(経済外交策)と呼ばれる戦略を展開していることを念頭に、「米国は中国による強制的な技術移転や知的財産の侵害などに対し、厳格な輸出管理、外国投資審査の法体系を整えている」と指摘。通信・ITなど重要分野を担う国内企業に、経済安保問題に対応する担当役員の配置を求めた。重要情報を扱う社員の資格制度(セキュリティー・クリアランス制度)の導入や経済分野のインテリジェンス(諜報)の必要性も盛り込んだ。

 また、新設する協議会で議論するテーマとして、希少金属のレアアース(希土類)や半導体などのサプライチェーンの再構築▽データ保護、サイバーセキュリティー対策▽外為法による外資規制や貿易管理の厳格運用-などを挙げた。

 提言案は20日の議連の会合でまとめ、近く政府に提出する方針。

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