海外情勢

中国とEUの投資協定 欧州議会が批准「凍結」決議採択

 【パリ=三井美奈】欧州連合(EU)欧州議会は20日、EUと中国が昨年12月に合意した投資協定をめぐり、批准手続きの凍結を明記する動議を採択した。動議は、ウイグル族への人権侵害批判に対抗し、中国がEUに報復制裁をかけたことを非難。中国が制裁を解除するまで、批准を審議しない姿勢を示した。

 動議は20日の本会議で、賛成599票、反対39票で採択された。棄権は58票だった。投資協定は欧州議会の承認を得て、来年前半にも批准される予定だった。動議に法的拘束力はないが、議会が圧倒的多数で凍結動議を採択したことで、批准は難しくなった。

 動議は、EUに対する中国の報復制裁は「国際法上の根拠がない」としたうえで、「中国の制裁発動により、欧州議会による協定の考慮、批准審議は正当に凍結される」と強調した。

 投資協定は、EU企業の中国進出を後押しするため、ドイツの強い後押しで合意した。合併要件の緩和など、一部の参入障壁を撤廃する内容。一方でEUは今年3月、バイデン米政権と歩調を合わせ、ウイグル族への人権侵害で対中制裁を発動した。中国のEUに対する報復制裁では、人権問題を提起する欧州議員が複数標的にされ、議会で反発が広がっていた。

 EUは米中対立のはざまで、中国への独自外交を目指している。投資協定は、EU対中外交の試金石として注目されていた。

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