海外情勢

中国、なりふり構わず台湾のWHO参加阻止 感染拡大を揶揄

 【北京=三塚聖平】中国は、台湾の世界保健機関(WHO)年次総会へのオブザーバー参加に強く反対し、2017年から5年連続で参加できない状況に追い込んだ。中国が「台湾独立」派とみなす民主進歩党の蔡英文政権に対する圧力の一環であり、台湾で新型コロナウイルスの感染が急拡大していることも材料に使うなど、なりふり構わぬ攻勢を見せている。

 中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は、台湾の参加可否が決まる前の24日夕の記者会見で、参加を求める蔡政権に対し「本当の目的は、感染症を利用して独立を図ることだ。われわれは断固反対する」と反発した。

 中国は「一つの中国」原則を掲げ、WHOなど国際機関への台湾の参加を拒んでいる。とりわけ16年の蔡政権発足後は、そうした動きを徹底させてきた。

 中国側には、台湾での感染急拡大も好機と映る。中国政府系のニュースサイト、中国網は24日の記事で「台湾の感染大発生が“防疫優等生”の偽りの仮面をはぎ取った」と蔡政権を揶揄(やゆ)した。台湾が防疫での対外貢献に意欲をみせようとしたことを念頭においた批判とみられる。

 17日には中国で対台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室の報道官が、台湾にワクチンを提供する用意があるとの構えを示した。ただし、「当面の急務は、人為的な政治的障害を排除することだ」とも強調し、中国の妨害でワクチン確保に苦しんでいる蔡政権を牽制(けんせい)している。

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