国内

宣言長期化で支援拡充 困窮世帯向け給付金を新設

 緊急事態宣言の延長が28日決まり、政府は生活困窮世帯を対象に最大30万円の給付金を新設するなど支援策を拡充する。新型コロナウイルス禍の長期化で既存支援策ではカバーできなくなった世帯も支援したい考えだ。このほか政府系金融機関による実質無利子・無担保融資など6月末に期限がくる特例措置を延長し、コロナ対応に万全を期す。

 新たな給付金は、収入が減った人が生活費を借りられる「緊急小口資金」や、主に失業者向けの「総合支援資金」など特例貸し付けの合計が200万円の限度額に達した世帯の利用を想定。緊急小口資金や総合支援資金の特例貸し付け自体も、6月末の申請期限を8月末まで延長する方針だ。

 休業手当の補(ほ)填(てん)として、緊急事態宣言と蔓延防止等重点措置の対象地域で1人当たり日額上限1万5千円を助成する雇調金の特例措置は7月以降も延長する。政府は当初7月以降の特例縮小を想定していたが、変異株による感染拡大とワクチン接種の遅れを受け与党や経済界からも延長を求める強い声が上がり、雇用維持のため方針を転換する。

 中小企業支援では、実質無利子・無担保融資も6月末の申請期限を年末に延ばす。政府によると、20日までに合計で11万件超、約17兆円の融資を行っている。コロナ長期化で飲食や宿泊などのサービス業を中心に売り上げの減少に悩む中小企業は多く、資金繰り支援で倒産や廃業を抑制する。

 一方、感染防止のため、酒類の提供自粛や時短要請に応じた飲食店に対する1日3万~20万円の協力金については、現行の支援制度を継続する。要請に応じた飲食店の取引先などで、4~6月の売り上げが50%以上減少した企業などに最大月20万円の支援金を支給する制度も、引き続き利用を受け付ける。開催予定のイベントが中止となった場合に2500万円を上限に支援する補助金なども当面は申請が可能だ。

 麻生太郎財務相は28日の記者会見で、「引き続き経済の状況を踏まえ、困窮がはっきりしている所への支援はなんとかする」と強調した。新たな給付金の財源は令和3年度予算から既存事業のやりくりで約20万世帯分、500億円を確保する方針。他の優遇措置の延長・継続についても既存予算枠を使い切れば約4兆円が残る新型コロナウイルス対策予備費を充てる見込みで、補正予算の編成はいまのところ予定していない。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus