西村康稔経済再生担当相は3日のTBS番組で、東京五輪での新型コロナウイルス対策をめぐり、競技場や観客席で感染が広がる可能性について「リスクは非常に低い」と強調した。その上で「一定程度、観客を入れた場合、人の移動を専門家は心配している。移動に伴う食事や接触で感染が広がるリスクがあるのではないかということで、よく分析したい」と語った。
西村氏は「選手はワクチンを打ち、関係者は検査をしている。どの程度(観客が)入るかにもよるが、プロ野球やJリーグで、観客席で感染が広がったことはない。検証、分析を何度もやっている」と説明した。
政府のコロナ分科会の尾身茂会長が国会答弁で五輪開催のリスクに触れたことには「尾身先生が心配しているのは医療だ。コロナ、一般医療、ワクチン接種に加えて五輪となると(医療に)三重、四重の負荷がかかる」と説明。20日までの緊急事態宣言の期間で、医療提供体制の改善を徹底する考えを示した。
ワクチン接種後に感染した人の割合は0.01%にとどまったとする米国の調査結果に言及し、接種の効果を強調。「時間との戦いになっている。(接種を)しっかりやりながら医療提供体制を作れば、そうした中でスポーツの祭典をやるんだという説明が(国民に)できる。その状況をぜひ作りたい」と語った。