国内

「安心安全の環境を一日も早く」 菅義偉首相とサミット同行記者団の懇談要旨

 菅義偉首相が訪問先の英南西部コーンウォールで行った同行記者団との懇談の要旨は次の通り。(コーンウォール 田村龍彦)

 【衆院解散】

 --野党が内閣不信任決議案を提出した場合、衆院を解散するか

 「新型コロナウイルス対策を徹底して行っているときだ。出た時点で考えたい」

 --衆院選の時期について自民党総裁任期満了の9月末までに行いたい考えを示しているが、パラリンピックが閉会する9月5日から9月末までの間に行うか

 「私の任期は決まっている。(衆院選は)これからいつあってもおかしくない状況が続いていくと思う。ただ、最優先は新型コロナ対策だ。一人でも多くの国民に安心安全の環境を一日も早く作りたい」

 --ワクチン接種が進めば進むほど解散の環境が整うか

 「解散の環境というよりも、多くの皆さんの協力で1日100万回前後は接種できている。21日からは多くの職場でも接種が始まる。そうした接種を一人でも多くすることで感染拡大をしっかり防止する切り札がワクチンだ。これは世界の例からしても明らかになっている。そこに全力投球し、感染防止対策もしっかりやる。この二正面作戦で国民の命と暮らしをしっかり守るべきだ」

 --自民党の二階俊博幹事長は解散・総選挙後も続投させるか

 「二階幹事長にはしっかり指導力を発揮して安定した党運営をしていただき、感謝している。私は党の問題に神経を使わずに国政に専念できており、大変評価している」

 【日韓関係】

 --文在寅(ムン・ジェイン)大統領と言葉を交わしたが、どのようなやり取りだったか。慰安婦訴訟やいわゆる徴用工判決で韓国側から解決策が示されていない状況が続くが、文氏と正式な会談をする考えはあるか

 「(サミットの)会場であいさつに来ていただき、私も失礼のないようにあいさつした。(夕食会の)バーベキューのときにもあいさつに来られたので、通常のあいさつをした。慰安婦問題などは、韓国側の動きで日韓関係が極めて厳しくなっているわけだから、韓国国内でしっかりした方向性を示すべきだ」

 --何らかの方向性が見えるまでは対面で会談する考えはないか

 「私の基本的な考え方はそうだ。文氏に指導力を発揮していただき、問題になっている点についてしっかり整理してほしい。慰安婦問題などで国と国との約束が守られていない状況の中で、その環境にはない」

 【G7サミット】 

 --欧州には慎重な意見もあった中、中国を牽制(けんせい)したサミットの首脳声明のとりまとめで、どのように局面を打開したか

 「(中国牽制の盛り込みは)最初から当然のことだと思っていた。(5月の)外相会合で合意しており、その枠を超えているということではなかった。外相で了解していることは首脳会議でも基本だ。バイデン米大統領とは意見交換をものすごくした」

 --首脳声明で「台湾海峡」が明記されたことへの評価は

 「評価というよりも、これは(4月の)日米首脳会談で発表したことであり、外相会合(の共同声明)にも明記されたことだ。ある意味で自然なことだった」

 --中国と今後どう向き合うか

 「大事なのは、国際社会の中の普遍的価値だ。自由、人権、法の支配について中国もしっかり保障すべきだ。言うべき点はきちんと主張し、そういう中で付き合っていきたい。中国は隣国で、世界第2位の経済大国だ。日本にとって中国との関係を安定的にすることは極めて大事だ」

 --再来年のG7サミットは日本で行われるが、首相として出席するか

 「そのときになってみないとわからない。今回初めてサミットに出たが、非常に家族的だった。私は最初の人付き合いが下手なほうだが、みんなの目的が一緒なので、力まず言いたいことが言えたと思っている」

 【東京五輪】

 --五輪の観客を入れるかどうかをいつ判断するか。観客を入れる場合の上限は

 「観客数は国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)、東京都、大会組織委員会、国による4月28日の5者協議で、国内感染の状況を踏まえ、他のスポーツイベントの人数上限に準ずることを基本とし、6月に判断するということが申し合わせになっている。それが基本になるだろう」

 【緊急事態宣言】

 --10都道府県に発令している緊急事態宣言を解除し、蔓延(まんえん)防止等重点措置に移行する考えはあるか

 「全国の感染者数は減少傾向にあるが、人流が増加しているとも聞いている。引き続き感染対策に全力を挙げ、さらに感染を抑えていきたい。同時に21日から職場でのワクチン接種が始まるので、弾みがつくと思う。できるだけ一人でも多くの方に早く接種を受けていただくような体制をしっかり維持する。1回接種すると50%、2回で95%が大丈夫だという結果も出ているので、全力を挙げていきたい。今週中に客観的情勢を踏まえながら方針を決め、専門家ともしっかり相談しながら決めていきたい」

 【こども庁】

 --子供の虐待問題について、こども庁はどうかかわるか

 「子供は国の宝だ。特に子供の虐待は絶対あってはならない。どうしても省庁縦割りで(担当の組織が)7つも8つもあるので、(子供を)しっかり守れるような体制をつくっていきたい」

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