国内

離党した自民3氏に復党論 「国民をバカに」反発も

 新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言下の1月深夜、東京・銀座のクラブを訪れたとして自民を離党した3氏をめぐり、次期衆院選前の復党論が浮上している。それぞれの選挙区で公認候補の不在を避ける狙いがあるが、3氏の苦境を救う意図もにじむだけに、世論の反発を招くとして慎重論も強い。

 3人はいずれも衆院議員で無所属の松本純(神奈川1区)、大塚高司(大阪8区)、田野瀬太道(奈良3区)の各氏。かつて松本氏は麻生派(志公会)、大塚氏は竹下派(平成研究会)に所属。田野瀬氏は現在も石原派(近未来政治研究会)の会合に出ている。

 自民は、3氏が次の衆院選で当選すれば復党させることも視野に、各選挙区で新たな公認候補を選んでこなかった。しかし、不祥事を引きずり、無所属のため比例代表で復活当選する道も閉ざされている3氏が選挙区で勝ちきるのは簡単でない。党内では「政治生命を失うのはかわいそう」(幹部)との声もあり、各派の幹部が水面下で復党に向けて動いてきた。

 党奈良県連幹部は「選挙区に公認候補がいないのはあり得ない。『政治とカネ』をめぐる違法行為ではないのだから、衆院解散後に復党させて公認すればよい」と期待をかける。

 ただ、情実が先行する復党論には異論も強い。党中堅は「国民をバカにしている。新型コロナで酒類の提供が焦点になっているときに、寝た子を起こすようなものだ」と憤る。閣僚経験者は「3議席を得ようとして、もっと多くの議席を失う」とも語る。

 松本氏は二階俊博幹事長と距離がある麻生太郎副総理兼財務相の最側近といわれるだけに「二階氏が麻生氏に恩を売ろうとしているのでは」(ベテラン議員)との邪推すら聞こえる。

 神奈川県連会長を務める小此木八郎国家公安委員長は18日の記者会見で、「たやすい話ではないという感覚を持っている」と、復党に慎重な姿勢を示した。

 自民と連立を組む公明党は、3氏の復党論を冷ややかに眺めている。公明でも1月の深夜に銀座のクラブを訪れた衆院議員が辞職に追い込まれたが、竹内譲政調会長は同日、記者団にこうした人物を再び公認するかを問われ「ない。今後もないと思う」と答えた。

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