海外情勢

香港当局、蘋果日報も国安法で起訴 発行停止へ圧力

 中国への批判的な報道で知られる香港紙、蘋果(ひんか)日報が香港国家安全維持法(国安法)違反の罪で起訴されたことが19日、明らかになった。香港メディアによると、国安法違反の罪で法人が起訴されたのは初めて。

 国安法は31条で「会社、団体などが同法で刑事罰を受けた場合、運営の一時停止を命じられるか、営業許可が取り消される」と規定しており、当局が蘋果日報の発行停止に向けて一段と圧力を強めた形だ。

 同紙を傘下に持つメディアグループ「壱伝媒」の張剣虹(ちょう・けんこう)最高経営責任者(CEO)と、同紙の羅偉光総編集(編集局長)も18日に国安法違反罪で起訴済みで、19日に初公判が行われた。

 起訴状によると、両氏と蘋果日報は、(国安法施行後の)昨年7月から今年4月にかけて「外国や外国の組織などに対し、香港と中国への制裁や敵対的行動を求めた」とされている。両氏は同日、保釈が認められず勾留された。

 蘋果日報によると、別件で服役中の同紙の創業者、黎智英(れい・ちえい)氏は18日、同紙の社員に対し「君たちを誇りに思っている。歴史は君たちを忘れない。十字架を背負って苦しいだろう。しかし、恐れるな!」とのメッセージを出した。

 蘋果日報を支援しようと同紙を買い求める市民がいる一方で、同紙をタブー視する動きもある。香港メディアによると、ある小学校の教師が18日、同紙を10部買って同僚に配ったところ、校長に回収するよう命じられ、その日、授業することを禁じられたという。     (藤本欣也)

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