感染状況に左右され頻繁に対応が変わることへの不満を口にするのは、川越市の居酒屋「ありがたや」店長の男性(57)だ。
「“切り貼り”で要請をやったりやらなかったり…。飲食業は地道に常連さんを守っていかないことには成り立たない。いい加減にしてくれ、というのが業界の本音だ」
朝霞市の居酒屋「魚とや北朝霞店」店長の阿部稔さん(52)も「何回同じことをするのか。飲食店は振り回されっぱなしだ」。所沢市のバル「CONA所沢店」店長の石渡秀男さん(36)は「重点措置の効果はあまりなくなってきているように感じる」と冷ややかに語った。
逆風が続く中、飲食業以外の仕事に活路を見いだす経営者もいる。
志木市の居酒屋「しょぼい居酒屋murameshi」店主の村田宗一郎さん(38)は「やれることを探そうと、昼間にハウスクリーニングの事業を始めた。これまで居酒屋一本だったが、店舗拡大などもできる状況ではない」と話した。(兼松康、深津響)