海外情勢

慰安婦支援「正義連」理事長インタビュー詳報 「前代表は何度も『やめたい』」 (2/2ページ)

 --「会計上のミス」で済まされる話か

 「検察は無理筋の捜査を行っており、すべての罪状が認定されるとは考えていない。寄付金の横領などはなかったと信じている。運営上の問題があれば改善し、運動の意味を継承、拡散する活動に集中していく」

 --今後の活動方針は

 「存命のハルモニがいなくなった後のことを考え、より普遍的に『女性・人権・平和』のための記録を残していく活動に重点を移している。当然、慰安婦問題についても引き続き取り組んでいく」

 --活動を存続させる目的で、日本に対し「抗議のための抗議」を続けていないか

 「大きな誤解だ。私たちは女性の人権と平和を扱う国際的なプラットフォームとして、慰安婦問題解決以外にもさまざまなことに取り組んでいる。新たな活動に対する支援はむしろ以前より増えている」

 「韓国の運動は、慰安婦問題解決のために長年日本の市民社会と連帯してきた。日本国家を非難するためではなく、植民地や帝国主義の下で行われた女性に対する性暴力を終息させるため、女性の人権と平和のためにともに闘ってきた」

 --慰安婦問題解決に必要なことは

 「正直に言えば、被害者の立場で考えれば加害者の誠意ある謝罪が、(加害者処罰や金銭的賠償などの)法的手続きよりも重要ではないか。昨年から、各関連団体や研究者が『日本側に求める事実認定の範囲』と『何をもって誠実な謝罪とするのか』の2点について非公開で議論を始めた。問題意識がそれぞれ大きく異なるため時間はかかるだろうが、論点は整理されつつある」

 「互いの不信や誤解を解き、問題を深く理解するための努力を次世代の若者に見せることができれば、解決に至らずとも意味はある。何よりも、日韓両国の市民が平和と人権のために協力してきた歴史を記憶・継承していきたい。そのために産経新聞の取材にも応じている」

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