国内

アフガン現地要員、一時的に近隣国へ 邦人1人退避

 イスラム原理主義勢力タリバンが実権を掌握したアフガニスタンから27日、邦人1人が航空自衛隊の輸送機で退避し、隣国パキスタンの首都イスラマバードの空港に到着した。日本政府は同日、退避支援活動の現地要員が一時的に近隣国の拠点へ移ったことを明らかにした。同時に在アフガニスタン日本大使館や国際協力機構(JICA)の現地職員らについても国外退避の努力を継続する方針を示した。

 菅義偉首相は27日、カブール空港付近で26日に自爆テロが起きたことを踏まえ、国家安全保障局の秋葉剛男局長や外務・防衛各省の事務次官らと今後の対応について断続的に協議を重ねた。米軍の撤収期限が31日に迫り、日本政府も関係者を現地から一時引き揚げさせることを決めた。

 政府は邦人と、大使館やJICA事務所で働く現地スタッフやその家族を輸送対象とし、退避希望者は数人の邦人を含め数百人規模と見込んでいた。だが、カブール空港に至るルートにタリバンが検問を敷き、輸送対象者らが空港に集まるのが困難になっていた。

 退避したのは共同通信のカブール通信員を務める安井浩美さん(57)。

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