菅首相記者会見詳報

(2)「最後の日まで全身全霊を傾け職務に全力」

=(1)から

 「はじめ今、首相として私がやるべきことは、今首相として私がやるべきことはこの危機を乗り越え、安心とにぎわいのある日常を取り戻す。その道筋をつけることであります。まずは、医療体制をしっかりと確保し、治療薬とワクチンで重症化を防いでまいります。病床、ホテルに加え、全国で酸素ステーション、臨時の医療施設など、いわゆる野戦病院を増設していきます。

 自宅で療養する方々には身近な開業医が健康観察や入院の判断を行い、必要な医療が受けられる体制を作ります。中和抗体薬は既に2万人以上に使用され、目覚ましい効果を上げております。東京都では、投与から2週間が経過した420例のうち、95%に効果が見られたと報告をされております。重症者をさらに減らすために、全ての必要な患者に投与できる体制を作っているところです。

 10月から11月の早い時期には、希望者全員のワクチン接種が完了する予定です。それに向けて(緊急事態)宣言等の地域であっても、ワクチンの接種証明や検査の陰性証明を活用し、制限を緩和していきます。認証制度も使って飲食、イベント、旅行などの社会経済活動の正常化の道筋をつけてまいります。そしてその間も、影響を受けておられる方々の事業と雇用、暮らしを守るための支援に万全を期してまいります。

 これまでの一連の対応を通じ、感染症対策に関するさまざまな問題が浮き彫りになりました。病床や医療関係者の確保に時間がかかる。治療薬やワクチンの治験や承認が遅く、海外よりも遅れてしまう。緊急時でも厚労省をはじめ省庁間の縦割りや、国と自治体の壁があって、柔軟な対応が難しい。こうした課題を整理してまいります。

 国民にとって当たり前のことを実現をしたい。この1年、そうした思いで長年の課題に挑戦をしてきました。2050年のカーボンニュートラル、デジタル庁の設置により、新たな成長の原動力は力強いスタートを切りました。またお約束をした携帯料金の引き下げは、すぐに実行され家計の負担が4300億円軽減されております。最低賃金は全国1000円を目指して取り組み、過去最高の上げ幅を実現し、930円となりました。少子化対策も、待ったなしの課題であります。

 不妊治療の負担で共働きの1人分の給料が消えてしまう。そうした声に応え、所得制限をなくし、不妊治療の保険適用にも道筋をつけました。男性の育児休業の取得促進や、40年ぶりの35人学級も実現することができました。

 孤立孤独を苦しむ方に手を差し伸べたいとの思いで担当相を据え、困難にある方々と行政の架け橋となるNPOへの支援も拡充をしました。避けては通れない課題にも果敢に挑戦しました。

 若者の負担を軽減をし、全ての世代が安心できる社会保障制度への第一歩として、一定以上の所得がある高齢者に医療費の2割負担をしていただく改革も実現をしました。ALPS(多核種除去設備)処理水についても、安全性の確保と、風評対策を前提に、海洋放出を判断をしました。憲法改正を進める第一歩となる国民投票法も成立をさせることができました。

 外交安全保障の分野でも、基軸である日米同盟のさらなる強化を図り、その上で自由で開かれたインド太平洋構想の具体化に向け、同志国、地域との連携と協力を深めることができました。

 そして、東京オリンピック・パラリンピックであります。この夏の開催には、さまざまな意見もありましたが、招致した開催国として責任を果たし、やり遂げることができました。選手たちの素晴らしいパフォーマンスは、多くの人々に感動をもたらし、世界中に夢や希望を与えてくれました。

 さらに障害のある人もない人も助け合って共に生きる共生社会の実現に向けてバリアフリーの、心のバリアフリーの精神を発信することもできたと思ってます。

 すべてをやり切るには1年はあまりにも短い、時間でありましたが、子供や若者、国民の皆さんが、安心と希望を持てる未来のために、道筋を示すことができたのではないか。このように思っております。

 首相として最後の日まで全身全霊を傾けて、職務に全力で取り組んでまいります。国民の皆さんのご理解とご協力をお願いを申し上げます」

=(3)に続く

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus