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自民党総裁選終盤情勢、党員票は河野氏優勢 「失速」の声も

 自民党総裁選(29日投開票)の党員・党友票の動向は、産経新聞が同党国会議員や各都道府県連幹部らへの取材に基づいて分析した結果、河野太郎ワクチン担当相が優位に立つ情勢となった。ただ、持論とする「脱原発」や年金制度改革をめぐる主張を疑問視する声も目立つ。2位以下は、政策面でバランスの取れた岸田文雄前政調会長を、保守層への浸透を図る高市早苗前総務相が追う展開で、野田聖子幹事長代行の巻き返しは難しい状況だ。

 「河野氏の改革マインドに期待する声は大きい」

 河野氏支持の理由について大阪の市議はこう強調する。動向分析では、河野氏は地元・神奈川や東京など首都圏のほか、大阪や兵庫といった都市部、河野氏を支援する石破茂元幹事長の地元・鳥取など幅広い地域で支持を集める。

 ただ、河野氏は「脱原発」を封印して当面の原発再稼働を容認する一方、核燃料サイクル事業を停止すべきだと明言した。サイクル事業関連施設が立地する青森では国会議員3人が岸田氏支持を打ち出す。

 原発立地県での河野氏への警戒感も強く、宮城県連関係者は「河野、岸田、高市の3氏の接戦」とみる一方、「河野氏は何をいい出すのか分からない」と語る。福島も岸田氏率いる岸田派(宏池会)事務総長の根本匠元厚生労働相ら国会議員の多くが岸田氏支持を呼びかけ、福井県連関係者は「岸田氏か高市氏が優勢」とみる。

 党関係者によると、東京は現段階で河野氏40%、岸田氏30%、高市氏10%台後半、野田氏5%程度の割合で票が分散しているという。河野氏優位だが、ベテラン国会議員は「思ったほど伸びていない」と話す。河野氏が全額税方式による「最低保障年金」の導入を提唱したことを「失速の原因」(宮崎県連関係者)とみる向きもある。

 河野氏を追う岸田氏は、地元・広島のほか自身が率いる岸田派所属議員がいる山梨や長崎などで優位に立つ。岸田氏の推薦人となった梶山弘志経済産業相が県連会長を務める茨城では県議会最大会派が岸田氏推薦を決定。ベテラン県議は「岸田氏リードに持ち込みたい」と意気込む。

 安倍晋三前首相の支持で勢いづく高市氏の陣営は地元・奈良で「6割は確実」とみる。安倍氏の地元・山口や、安倍氏の出身派閥、細田派(清和政策研究会)の影響力が強い石川などで支持を広げる。野田氏は出足の遅れも響き、地元・岐阜以外の地域での支持拡大が課題となる。

 今回の総裁選は、衆参両院議長を除く国会議員票382票と党員・党友計110万4336人(16日現在)による投票結果を党本部で一括集計し、ドント方式でそれぞれの候補者に配分する。1回目の投票で過半数に達した候補者がいない場合、上位2人による決選投票が行われる。国会議員票382票と都道府県票47票で争われ、都道府県票は決選投票に残った2人のうち、1回目の都道府県の党員投票結果が多かった候補に自動的に投じられる。

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