国内

連合新会長に芳野氏 “立民・共産”の狭間で試される手腕

 連合は6日、東京都内のホテルで定期大会を開き、3期6年務めた神津里季生会長(65)の後任に「ものづくり産業労働組合(JAM)」副会長の芳野友子氏(55)を選出した。女性が会長に就くのは初めて。事務局長には日本教職員組合(日教組)委員長の清水秀行氏(62)を選んだ。連合内では、支援する立憲民主党が共産党との連携を強めることに不満が強まっており、次期衆院選に向け、芳野執行部の手腕も試される。

 「私自身がトップとしてふさわしいかどうかということもあるが、ガラスの天井を突き破るチャンスを逃してはならないと思い、覚悟した」

 芳野氏は大会でこうあいさつした上で、「今期は衆参の選挙がある」と当面する課題にも言及した。

 連合は月内に行われる次期衆院選で、個別に政策協定を交わした立民と国民民主党を支援する。ただ、立民が政権交代を実現した場合に、共産から閣外協力を得ると合意したことが、組織内で波紋を呼んでいる。

 立民の枝野幸男代表は、あくまで「限定的な閣外からの協力」だと説明し、共産に法案の事前審査などには関与させない考えだ。だが、共産の志位和夫委員長は「共産党は『閣外協力』で支える」と訴え、「わが党が提唱してきた野党連合政権の一つの形態だ」と高揚感を隠さない。

 志位氏がこう主張する以上、衆院選で立民を支援する連合は、歴史的に対立してきた共産の理想実現に協力する形となる。

 大会では退任前の相原康伸事務局長が、衆院選での野党共闘をめぐり、「労働運動の世界で、私どもが長年共産党との関係は厳しく相いれないものと整理してきたことも改めて申し上げたい」と語り、立民側を牽制(けんせい)する場面もあった。

 ただ連合内では、民間労組を中心に神津・相原体制が、立民と共産の連携強化を止めることができなかったことへの不満が強い。今回、官公労組出身として初の事務局長となる清水氏をめぐっては、「(出身の)日教組は共産との連携に前向き」(立民の中堅衆院議員)とみる向きもある。

 今回の大会で、出席者から次期衆院選での立民支援に対する直接的な異論は出なかったが、立共の「閣外協力」合意を受け、「今後、立民候補への推薦を取り消す地方連合会や民間労組が出てくる可能性がある」と語る連合関係者もいる。(原川貴郎)

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