岸田文雄首相(自民党総裁)は26日、衆院選の応援で埼玉1区に入り、側近の自民党前職、村井英樹首相補佐官(41)の街頭演説会に参加した。
埼玉1区では、立憲民主党元職の武正公一元財務副大臣(60)と村井氏が接戦を展開している。
村井氏は岸田派(宏池会)に所属し、先の自民党総裁選での首相の勝利を政策立案の面から支えた。首相はこの日、JR浦和駅(さいたま市浦和区)前で開かれた演説会でマイクを握り、村井氏の政策通ぶりを「自民党の若手の中で3本の指に入る逸材」と持ち上げた。
ただ、懸命のアピールは戦況の厳しさの裏返しでもある。産経新聞社がFNN(フジニュースネットワーク)と合同で行った衆院選情勢調査によると、武正氏は立憲民主党支持層に加え、他の野党の支持層にも浸透し戦いを進めている。
首相は演説で、村井氏を「埼玉初の首相を狙える」と評価し、支持を呼び掛けた。
埼玉1区には他に、日本維新の会新人の吉村豪介氏(40)と、いずれも無所属新人の中島徳二氏(62)と佐藤真実氏(37)が立候補している。(深津響)