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【クルマ人】日本の日常サイズにあってない 「カローラ」初の小型化改良のウラ

2012.6.10 07:00更新

トヨタが新型「カローラ」を発表。説明する藤田博也チーフエンジニア=5月11日午後、東京都江東区(松本健吾撮影)

 日本のファミリーカーの代名詞とされるトヨタ自動車の小型車「カローラ」。世界累計販売4000万台を目前に、6年ぶりとなる全面改良の11代目を先月発売した。初めてダウンサイジングに取り組むなど、これまでと大きく異なったクルマづくりに乗り出している。その狙いを開発責任者である製品企画本部の藤田博也・チーフエンジニアに聞いた。

 --新しいカローラのコンセプトは

 「カローラが本来持つ大人4人が快適に、そして安心して長距離を移動できるミニマムサイズのクルマという原点に返ろうとした。10代目は、初代の『クラウン』よりも大きくなっていた。これでは自宅の車庫のスペースや、場合によっては立体駐車場に入らないなど、日本の日常利用のサイズからはあっているとは言い難く、今回、初めてカローラとしては小型化した」

 --そもそも大型化してきたのは

 「カローラユーザーは、リピーターが多く、顧客ニーズを反映させ、その要望を次々に取り入れてきたなかで、機能を追加してきた結果だ。また、カローラのグローバル展開の中で、大型化した側面もある」

 --今回のカローラの改良・変更点は

 「まず、プラットホームを、これまでのカローラよりも小型の「ヴィッツ」やハイブリッド車(HV)「アクア」のものをベースにした。これによって全長はセダンの『アクシオ』で10代目よりも50ミリ、ワゴンの『フィールダー』で60ミリ短くした。これで、最小回転半径は4・9メートルで、これまでの5・1メートルよりも短くなり、狭い道や車庫入れの際に運転がしやすくなっている」

 「全長は短くしたが、実際に短くしたのは前輪から前の部分だけで、室内は後部座席の膝前のスペースを40ミリ長くするなど、車内は広くしてある。フィールダーは荷室を85ミリ伸ばし、後の座席を倒せば、荷室は2メートルになり、大人が楽に横になれる。サイドのピラーを改良したり、フロントガラスをカーブさせる形状にしたりしたことで視野を確保させており、そういった工夫でも車内を広く感じるようにしている」

 --ダウンサイジングの効果は燃費にどのように効いているのか

 「これまでエンジンは1500ccと1800ccだったが、アクシオでは1800ccを廃止しして、新設した1300ccと、1500ccの2つにした。アクティブな利用が多いフィールダーは、1800ccを残している。1500ccでアイドリングストップを設定するなどして、燃費性能をJC08モードで、ガソリン1リットルあたり21・4キロとした。先代は(旧基準の)10・15モードで20キロ。直接の比較はできないがかなり大きな改善になっている」

 「軽量化も燃費性能に効いている。フィールダーでは後部のドアを鋼板から樹脂素材に変更した。トヨタでは初めてだ。これ以外にもさまざまなレベルでの部品軽量化で、グレードによっては約50キロの軽量化も実現している。

 --価格面では

 「価格は従来からほぼ据え置いた。エアバッグや横滑り防止装置などの装備を追加したことで、10万円分の値上げも仕方ないのだが、コスト削減活動で対応した。車台が共通のヴィッツのインパネやメーターの基板などを共通化して、原価削減している」

 --ハイブリッド車(HV)の設定については

 「カローラのHVというユーザーの声があるのも聞いている。しかし、『プリウス』や小型の『アクア』が投入されている中で、カローラをあえてHV化する必要があるのかは疑問に感じている」

 --顧客の想定は。特に国内市場でセダン比率は激減している

 「全世代が運転しやすい車にしている。(セダンの)アクシオは若い世代にも乗ってもらいたいが、中高年やアクティブなシニア世代が中心になる。今回のダウンサイジングによって、軽自動車に流れていたこの世代を取り戻せると思っている。フィールダーは、20~30代が主なターゲットだ」

 「確かにセダン需要が落ちているのは事実だが、既存のアクシオで、法人需要が4割を占めている。燃費や価格の面で法人顧客にアピールしやすい車に仕上がっているので、この市場を着実にとっていく」

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