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KDDI社長「スプリント買収断った」 ソフトバンク判断に疑問呈す

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KDDI社長「スプリント買収断った」 ソフトバンク判断に疑問呈す

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KDDIの冬商戦向けの新商品。全モデルが高速データ通信「LTE」に対応した=17日、東京都港区  KDDI(au)は17日、冬商戦向けのスマートフォン(高機能携帯電話)の新モデル9機種を発表した。11月2日から順次発売する。

 全モデルが高速データ通信「LTE」と、周囲にあるパソコンなどをインターネットに接続できる機能「テザリング」に対応した。

 米アップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)」以外の品ぞろえを充実させ、新規顧客の獲得と既存契約者の囲い込みを目指す。

 新モデルは全機種にテレビ放送などが受信できる「ワンセグ」機能も搭載した。台湾HTC製の「J butterfly(バタフライ)」は米グーグルのOS(基本ソフト)「アンドロイド」の最新版や、高速処理が可能なクアッドコアCPU(中央演算処理装置)を採用。京セラ製の「DIGNO(ディグノ)S」は大容量バッテリーを備え、長時間の利用ができる。

 新サービスの通信速度は最大で毎秒75メガビット。KDDIの現行の携帯回線に比べ約8倍速く、ドコモやソフトバンクのLTEと並んで国内最速水準になる。

 冬商戦はLTEに軸足を置き、LTE対応のスマホを購入すると月額980円の基本使用料を最大1年間半額にするキャンペーンを実施。月額590円で電子書籍が読み放題の新サービス「ブックパス」も始める。

 新モデルの発表会後、田中孝司社長は記者団に、ソフトバンクが買収する米携帯電話3位のスプリント・ネクステルについて「1年前から証券会社が持ち込む(買収先候補)リストに入っていたが、このディール(取引)はちょっとと思い、お断りした」と明らかにした。

 田中社長は「米国はこれから寡占に向かっていく」と述べ、ソフトバンクの判断に疑問を呈した。(松元洋平)

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