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【クルマ人】トヨタ「レクサスLS」オトナの色気 “年配退職者”のイメージ払拭
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ハイビームで走行中、対向車のヘッドランプをカメラで検知し、自動的にライトを遮光するAHSシステムを採用した
トヨタ自動車は高級車ブランド「レクサス」の最上級セダン「LS」を大幅に改良し、販売を開始した。
フロントにレクサスシリーズで導入を進めている台形を組み合わせたような「スピンドルグリル」の統一デザインを採用。一目でレクサスと識別できる力強さを前面に打ち出した。コンセプトや狙いなどを製品企画の渡辺秀樹チーフエンジニアに聞いた。
「プレミアムブランドとして、一目見て、どこの車か分かるようにした方がベターだと判断した。これまでレクサスをイコール日本ととらえ、奥ゆかしさを主張してきたが、今回趣旨替えした。ブランドとして、主張しないと世界で埋没してしまうと考えたからだ。目立つもの、個性的なものが欲しいというお客さまの声も大きかったのも事実だ」
「おおむね好意的だ。前のモデルの方がよかったという人もいるが、今回は踏み込んだデザインにした。好き嫌いがあるのは承知しているが、実は『どっちでも良い』と無関心なのが一番困る」
「年配のまじめな退職者が乗る車のイメージが強くなっていたが、今回のレクサスはクールにセクシーになった。好みが分かれるので、(企業幹部の社用車として使う)法人ユーザーの反応が心配ではあるが、閉塞(へいそく)感の強い中、日本の経済を回すと意識で買ってもらえればと思う」
「日本にはマイナーかフルの区分けしかないので、マイナーチェンジとなったが、お客さまにはフルモデルチェンジと思われるようなつもりで開発してきた。米国ではたまに使われるが、『メジャーチェンジ』という位置づけだ。もうひとついうと、数年前に品質上のトラブルも起きている。そのような状態でフルモデルチェンジしていいのかとも思っていた。2006年には、ありとあらゆるものを取り換えた。だが、まだ現行のレクサスの持つポテンシャルを出し切れていないと思ったし、マイナーチェンジの方が安心して使ってもらえると判断した」
「ハイビームで走行する際、カメラを使って、対向車を検出し、通り過ぎるまで、対向車を照らすライトのみにピンポイントでシェードをかぶせ、相手にまぶしい思いをさせないようにする仕組みと、時速40キロ以下で走行している際、自動でブレーキがかかり、衝突を回避する機能など。これまでは時速30キロ以下が衝突回避の限度だったが、時速40キロ以下というのは業界トップの数値だ」
「自分の車で世界を満たしたいというのが開発車の夢。車が売れなくていいなんてまったく思っていない。がむしゃらに働いてまで、この車を買いたいと思う人がいてくれたらうれしい。現在、ライバルはBMWの7シリーズ、ベンツSクラス、アウディA8、ジャガーXJなどが競合と考えている。セルシオからLSに乗り継ぐ人が多いと思うが、ぜひ、競合から乗り換え需要を取り込みたい」
「『ここまでやってくれたのか』と高い評価をもらった。マイナーチェンジ車なので、おおむね任せてもらった」