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シャープ社長「スピード感を持って対応できず」 最終赤字4500億円
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平成24年9月中間決算を発表するシャープの奥田隆司社長=1日午後、東京都中央区 シャープは1日、2013年3月期の連結業績予想を下方修正し、最終損益が4500億円の赤字(従来予想は2500億円の赤字)になる、と発表した。12年3月期の最終赤字3760億円を上回り、2年連続で過去最悪の赤字を計上する。
ソニーも同日、13年3月期の売上高を従来予想から2000億円少ない6兆6000億円に下方修正した。世界的な景気減速や日中関係の悪化などの相次ぐ逆風が、電機メーカーの再建を阻んでいる。
「環境の変化に対し、スピード感を持って対応できなかった」。シャープの奥田隆司社長は会見で、業績悪化の要因をこう説明した。
需要の低迷と価格下落が進む主力の液晶パネルや太陽電池で採算が悪化。太陽電池工場の縮小や液晶パネルの在庫の評価損など、リストラ関連費用844億円を特別損失として計上したことが響く。業績悪化に伴い、将来の利益確保を前提に税金還付などを見込んで計上した「繰り延べ税金資産」の取り崩し(610億円)にも迫られた。
決算短信には「継続企業の前提に関する重要な疑義」があると記載、事業を続けられなくなる懸念があることを認めた。
同日発表した12年9月中間期の最終損益も3875億円の赤字(前年同期は398億円の赤字)で、中間期として過去最大。
多額損失で9月末の財務の健全性を示す自己資本比率は9.9%と、3月末に比べ14ポイント低下した。シャープは財務体質の強化に向け、台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業との資本提携交渉を「継続的に続けている」(奥田社長)。しかし、交渉は難航しており、鴻海以外からの出資受け入れも検討しているもようだ。
一方、ソニーは13年3月期の利益見通しを据え置いたものの、売上高を2000億円下方修正した。世界的な景気減速で薄型テレビや小型デジタルカメラなどデジタル家電の販売が不振だったからだ。特に日中関係悪化に伴う中国市場での不買運動などの影響が「売上高で300億円のマイナス要因になる」(加藤優・最高財務責任者)という。